8/04/2016

日本での講演のお知らせ

みなさんどうもお疲れ様でございます! 


この度オートデスクさんから講演のご提案をいただきまして 

Autodesk University Japanというイベントにて3Dアニメーションにおける人体のアニメーション技術についての講義を行わせていただくこととなりました。

http://gems.autodesk.com/events/autodesk-university-japan-2016/speakers-7eb6996bf5cd40b6a4dc5db33f1fee50.aspx

 日程は9月8日 午後4時から2時間 の講演となります。

 内容はココ最近かかわっているオーバーウォッチのシネマティックをベースにどういったアプローチでアニメーションに望んだか、そしてそのアプローチを支えてくれている基礎とは何か?について語りたいと思います。


 興味のある方は是非ご参加ください!


7/27/2016

AnitoonAcademiaの冬季クラスがオープンしました!



Anitoon Academia 冬季クラスがオープンしました。

クラス レベル1 のデイタイムクラスとレイトナイトクラス二つ

(講師 ヨーヘイ  Blizzard Cinematic )

Level oneクラスではアニメーションを作る上で無くてはならない重要な基礎を学びます。重さの違うボールの弾み、バウンスィングボールから始め、錠剤型のキャラクター、振り子のペンデュラム、そして人型のキャラクター+一つの物でのアクションへと進行します。極めてシンプルな内容からスタートするため入門者向けでありながらも、この先学ぶこと全ての中でも、最も重要な基礎を身に着けるクラスとなります。最低限のMaya使用方法を事前に学ばれていることを前提といているためまったくMayaに触ったことがない方はAnitoonブログでの予習をお願いしております。

クラス レベル2 のデイタイムクラスが一つです。

(講師 原島 朋幸      PIXAR)

Level twoクラスではアニメーションの基礎を応用し、人型キャラクターを使用し走り、ジャンプ、手の細かな動作など、さらに難易度の高いアクションに挑みます。Level oneクラスでは必要とされなかった感情表現に関する課題もここから追加されるためスチューデントそれぞれの個性が作品にそのまま繁栄されます。求められる技術力はレベル1のさらに上となるためレベル1を受講され全ての課題を通過された方、もしくはレベル1をスキップできるだけのデモリールのある方が参加対象となります。デモリールにも残る作品がここから生まれてきます。もし新たなレベルにチャレンジされたい方は是非受講ください!

詳しくはanitoonacademia.comでご確認ください☆


3/05/2016

5月より開始するAnitoon Academia新クラスの受講生募集を開始いたします!



みなさんご無沙汰しております。

この度Anitoon Academiaにて新たな学期を作るとともに、

2期生の募集を開始いたします!

以前よりございましたアニメーションの基礎となるレベル1のクラス

そしてその次となる本格的アクションクラスレベル2を開始いたします。

どちらも私がAcademy of Artの学生だった祭に受講していたPIXARクラスの内容を基盤としております。

アニメーションをこれから始める方は現在読まれているAnitoonJapanブログの

Maya入門からの講座動画一覧にて無料で予習を行うことができます。

そこからAnitoonAcademiaレベル1にてアニメーションの基礎を学ぶステップとなります。

そして... レベル1を受講され課題を全てこなすことができた方もしくはレベル1をスキップするのに十分なデモリール(作品集)を持っている方がレベル2の取得が可能となります。

AnitoonAcademiaは
将来海外に出てアニメーターとして活躍する目標がある方には特におススメの内容となっていますが、日本国内でのアニメーション教育環境に満足されておらず、基礎を改めて学びなおしたい方々にも是非受講いただきたい内容となっています。


学ぶ内容は全てアメリカのアニメーションの歴史からなる12原則は元より、それらを3Dアニメーションにて用いた場合の作業方法を公開しております。

是非前向きにご検討ください!


2/16/2016

ポートフォリオを今作るべき理由



さて今回はポートフォリオやデモリールをこれから作り始めようと思っている方に向けて、

自身の作品集を作るべき理由について解説しようと思います。

私のブログはアニメーションに特化したものですが、

このお題はほぼ全てのアーティストにとって共通する通過点となります。



まずポートフォリオやデモリールといったものは仕事探しのために

必要、というのが一般的に誰でも知っている理由です。

もちろん作品が見せられなければどこの会社も雇ってくれないからですね。


しかし、この「就職活動用」というイマイチ盛り上がらないイメージが

本来ポートフォリオがアーティストにもたらす

素晴らしい効果を隠してしまっています。



まず「仕事探しのために!」と思うと誰もができるだけ完璧なものを用意しようとします。

それ次第で仕事が決まるとなればそうなって当たり前ですね。


しかし、ということは学生の間は卒業して就職活動をするまで

ポートフォリオは作らなくていいということでしょうか?


もしくは卒業してからも満足のいく作品集ができるまで人に見せるべきではないのでしょうか?


答えはハッキリしています。


いつでもその時手元にある作品をかき集めて作るべきなのです!

そしてそれをネットで公開するなり人に見せるべきなのです。


なぜなら、本来ポートフォリオやデモリールがもたらす効果とは、


現時点での自身の実力を見える形にし、そして受け入れることにあるのです。



これからあんなアーティスト、こんなアーティストになりたい!


そう願う自分に「今」必要な物、それはそうなるための「成長」なんですね。


目標に辿りつくためには今以上に上手くならなければならない


上手くなるためには自分が成長しなくてはならないからですね。


そして成長とは今の自分に無いものを取り込み進化することです。


つまり「今の自分に無いもの」が見えて居なければ我々は進化しようがなく、それを見るためには

言い訳の効かない「今の自分の実力」を形にすることなんです。


作品集を作ってみましょう、そしてそれを自分で眺めてみましょう。


自分でアレコレ言いたくなります!w


「ここ、本当はこうしたかったんだよねぇ」


「ここはねぇ時間がなかったんだよねぇ」


「ここよくわかんなかったからとりあえずこうしたんだよねぇ」


ポートフォリオを初めて作った際は誰でもこうなります。

しかしなぜそれを直していないのか。それは人に見せてないからです。


人に見られなければ細かいことは気にしなくていい

誰でもきっとそんなもんです。



でもそれではまるで「趣味」なんです。

趣味に対しては、他人が何かをとやかく言える権利はありません。


しかし、そもそもポートフォリオとデモリールは就職するためのものでした。

つまり最終的には思いっきり他人にジャッジされるべき対象なのです!


ただ、何も文句を言わせなければ確実に仕事はGETです!

そんな作品をあらかじめ用意するためには

事前に人に見せてできるだけ沢山の意見を貰っておく他手はありません。


作品集は仕事を得るためだけではなく自身の成長のために必須という内容でしたが、結局回りまわって就職にも繋がっているんですね。


と、いうことで今現時点でまだ作品集が無い方はさっそく作ってみましょう。


その出来上がったものが今現時点での自分です。

人によっては落ち込むかもしれません、それでもいいのです。

そこを通らなければ胸を張って作品を人に見せられる日は来ません。

プロのアーティストとなるということは作品で他人を幸せにして代わりにお金を頂くということです。


自分で自分のダメさに凹んでいる時間はないのです。


ダメならダメなところを良くして満足してもらえるように良くしていけばいいのです。

それを繰り返していればおのずと人が喜んでくれるものが作れるようになります。


絶好の機会はひょっとしたら今かもしれませんよ!?


















1/13/2016

ニコロデオンとブリザードに見る社内装飾




どうもお久しぶりでございます よーへー です。


11月以降もっと更新するだろうとか言いながら「あっ」という間に年が明けてしまいました...。


言い訳を言うようですがギンバル解説動画など色々準備はしていたものの、職場が変わったり

それに伴って引っ越ししたりと予想外に大忙しの年末となってしまったことが原因です…。



というわけで、今回は珍しくアニメーション口座ではなく普通のブログです。(動画作ってる時間なかった)


内容は、ここ最近驚かされた、ニコロデオンブリザードの社内装飾リポートです!

先日CTNと言うアニメーションとイラストレーションに特化したコンベンションに行った際

コガ リエさん、というニコロデオンのリードストーリーボードアーティストをされている方に偶然お会いし、

会ってそのまま図々しくもニコロデオンスタジオの見学をさせて頂いたこと今回の記事のキッカケです。

それに加えて私の新しい職場ブリザードエンターテイメントにてニコロデオンと通ずる面白い社内環境を目の当たりにしたことでまとめて記事にしようと思いました。


まずだらだら文章で説明してもアレなので写真を見て頂きつつ解説したいと思います。



まずコレ、ニコロデオンの駐車場です。


(テンション上がってみんなでポーズしてます。(;'∀'))

お邪魔した際のメンバー紹介

左から...

ユイちゃん(ストーリーボードアーティスト)

アサミさん(アニメーター)

自分  (アニメーター)

ナギサさん(アニメーター) です。

いきなり今勢いに乗りまくっている(アメリカで)ティーンエイジミュータントタートルズの蛍光灯が壁に!

もちろんこれだけではなく他にも沢山のオリジナルキャラクターの顔が飾ってありました。

会社に車で行ってパーキングする度に元気がでそうですね。

そして裏口エントランスから会社の中心部的位置にあるカフェテリアがこちら!


真ん中に黄色い壁がありますがコレ、チーズかと思ったんですがどうやらスポンジボブをイメージして作られたものらしいです。

可愛いですよね!まるで大人サイズの保育園!子供向けのTVショウを作る訳ですから、日ごろから子供目線が理解できている必要があるのだと思います。コレなら出社する度に童心に返れそうです。

ということで童心に返っている二人。


アーティストたる者こうでなくてはいけませんな。

レゴでできたスポンジボブ



エントランス近くにはこんなでっかいアートオブジェも。

馬がスニーカー履いてます...。



そしてこちらがアーティスト達が作業をしているキュービクルです。



飾りが好き放題されていてこれまたカラフルで心が躍ります。


そしてそのキュービクルを囲むようにロッカーが並んでいますが、

ホワイトボードマーカーで落書きが…。

.

みんなプロなので落書きの域を超えています。




こちらはまた別のブースですがまた違った装飾が。



関わっているテレビシリーズによって雰囲気が違ったりするんですね。

途中の壁にはレジェンドオブコーラのリファレンスとアニメーションの工程が飾ってありました。



そしてこれが中でも一番驚いたミーティングルーム



え、ここでミーティングするの!?と一瞬疑いたくなるような壁画。

このアート、こちらではちょっと名の知れたアーティストの方が描いたものです。


裏口から入ったのでエントランスにも逆側から行ってみました。



そこにはスポンジボブが!!

アサミさんはこのシリーズの大ファンということで大喜びの様子。(´u`)



そしてここがスポンジボブを作っているアーティストたちの部屋です!

ニコロデオンで一番のヒット作であるスポンジボブは他のブース以上に豪華仕様です。




南国的な雰囲気の中にバーがあったのでユイちゃんと記念撮影。

バーにはお酒もちゃんとあっていつでも飲めるようになっていました。
(バーのあるスタジオはPIXAR、Blizzard、など意外と他にもあります)



こちらはまた別のビルディングにあるティーンエイジミュータントタートルズの仕事場。



私が慣れ親しんだタートルズも見つけました!



一角にはファンから送られてきたものやネットにあったファンアートが。

これもアーティストの元気づけになりそうですね。



関係無いですが誰かの部屋のドアにはセーラームーン

彼女たちはこちらでも根強い人気を獲得しています。



と、ここまでがニコロデオンにお邪魔した際に撮影してきた社内の様子です。

いかがだったでしょうか?私は正直この社内見学で衝撃を覚えました。

PIXARやDisneyアニメーションスタジオにもお邪魔したことはあるのですが

正直ニコロデオンは別格でした。いかに社員がエンターテイナーとして伸び伸びと仕事ができるかを

真剣に配慮した結果こういう形になっているとうのが伝わってくる装飾ばかりです。

遊び心だけではここまでできないというレベルまで遊んでいるデザインからは

それがもたらす効果をしっかりと理解した上で作られていることが伺えます。

改めて、古賀理恵さん本当にどうもありがとうございました!


ここからはブリザードエンターテイメントにて撮影したいくつかの写真になります。

自分の職場なのでまるで自慢みたいですが、私自身もまだ数日出勤の部外者気分なのでそういったノリでご理解ください。(;^ω^)

会社に到着してすぐに目に入った銅像がこれです。

この像と記念撮影をした友人の写真は以前見たことはあったのですが

間近で見ると想像以上にディテールに拘って作られていたので驚きでした。




メインビルディングのエントランスがコチラ。

社名ロゴの青い光から装飾に対する拘りを感じます…。



そしてそのエントランスの向かい窓に置いてあったのがこの斧!



で、デカい!! 持ち手と斧部分のつなぎ目あたりですでに私の背より高いです。

これはプロモーションの一貫でニューヨークの街のど真ん中でタクシーに突き刺さっている状態で公開されたものです


そしてその逆側にはブリズコンで使用されたワールドオブウォークラフトのリアリスティックなスタチュー。








近くて見るとよりリアルなのが伝わってきます。

妥協してなさすぎ…。





髪の毛もちゃんと毛なのでこれ以上できないというレベルまでリアルに仕上がっています。

もう会社というよりはテーマパークな勢い...。

パノラマで見るとこんな感じ。


すぐその隣に小さなミュージアムがありまして、中にはコンセプトアートやフィギュアが並んでいました。





これ普通に生産されてて買えるみたいですがめちゃくちゃ細かく作られてます。



ハースストーンの石のデザイン画ですかね。











また別のビルディングには他のスタチューが。







オーバーウォッチのトレイサーです。

こんなアニメなスタイルなのに細部まで拘って作られているせいか

等身大でもまったく違和感がなかったです。





ブリザードのオフィス内撮影は禁止されている様なのでここまでしか写真を載せられないのですが

こちらの会社もニコロデオンと同じレベルでオフィスとは到底思えなような装飾だらけの会社でした。

壁があれば基本コンセプトアートが飾ってあります。

どちらにも共通して言えることは、それが仕事であるということを忘れさせられるような装飾が所せましとしてある点ですが、何よりも自分が関心したのはこういった装飾で社員にとって居心地の良い環境を提供しようという姿勢でした。

日本だと社員のメンタルは社員自身の管理下であり会社側がタッチする範囲ではないといのが一般的ではないでしょうか?しかしこの二社に関してはその範囲を会社側でサポート(盛り上げる)ことで社員のポテンシャルを一定以上に保つ工夫をしているように見えました。

これは極論でいうところの保育園と同じ工夫だと思います。子供を預かる場所はできるだけ子供が退屈しないようにインテリアのカラーコーディネートなどがあえてカラフルにされているものです。大人になったらカラーコーディネートされた部屋はいらないのか、見ていて心地いいアートが必要ではないのか?といったことを考えてみればやはり無色の味気ない部屋よりも、できるだけ気持ちよく働ける環境の方が良いわけです。

仕事=真面目に真剣に!というイメージになりがちですが、こういった逆転した発想がもたらす意外な収穫もあるものなんですね。

ある意味勇気ある試みとも言えるのではないでしょうか。

というわけで今回はニコロデオンとブリザードの社内装飾リポートでした。