4/29/2015

アクティングにおける日本とアメリカの文化の違い



どうも、よーへーです。

近頃ビデオを撮る時間がなかなか確保できないのでたまにはブログらしく文章でも

書いてみようかなと思った今日この頃です。


タイトルのアクティングにおける日本とアメリカの文化の違いということですが

これはここ最近気が付いた面白い点です。


ここでまずは割り切ってハッキリ表現すると...アクティングに関してはアメリカの方が

アニメーションにおいて深く掘り下げて考えていると私は思います。

(特に3Dアニメーション)

こう言うと自分がアメリカにいるアニメーターだからアメリカびいきしてる

と思われるかもしれませんが、いえいえ、そういう訳ではなく単純に

どこに美学を見出すかの国による文化の違いだと私は捉えているのです。


時々聞きませんか?「アメリカに行くと自己主張をハッキリしないといけない」という噂。

これだけ聞くとまるでアメリカ人が他人の気持ちを気にせずにズバズバと物を言う

人たちのようですよね?


でも実のところはそうでもないのです。

正直なところ私がアメリカに来てからこういった自己表現の面において

日本人とアメリカ人の違いをそれほど感じたことはありません。

アメリカ人もみなお互いに気を使うし、何か意見を言うときはできるだけ角が立たないように、

相手の意見もちゃんと理解している態度を示しつつ、相手と違う意見を切り出したりと

しっかり相手の気持ちを考えることが当たり前です。


ではなぜ私が日本とアメリカが文化的にアクティングに対する考え方が違うと言いますと...



それは美徳の違いです



日本人は...

言われなくても相手の欲しいものを先に気が付いてあげる

相手が要求しずらいことを先にしてあげることで喜んでもらう

という察することの美学があるのです。

それは日本人の非常に美しい文化の一つだと私は思っています。

世界とは類を見ないほどの接客対応のレベルの高さも

この思いやりの心情からくるものでしょう。


しかしこの文化こそ「アメリカに行ったら自己主張をしっかりと」

と言われる由縁なのです!


なぜなら!

アメリカ人は基本的に気が利きません


こう言い切ってしまうのもどうかと思いますが、

それくらい思っておいたほうが期待しなくていい!と言えるくらいです。

まず、「言ってないのに自分のして欲しいことをしてくれる」ということはまず無いです。


でもちゃんと言えば、必ず親身に対応してくれます。日本人のように。


つまり、言わなきゃ伝わらない、表現しなきゃ伝わらないのです。


当たり前といえば当たり前ですが日本人は基本的に気が利くので

日本で育った我々は自然と相手の行動に多少なりとも期待してしまう部分があるのです。


日本のアニメも全てでは無いですが一つの表情で硬直するシーンなど

視聴者にキャラクターの心情を考えさせるようなシーンがよく見られます。


個人的には私はそういった表現が... 好きなのです!


が、しかしそれは日本で育った我々、そしてそのアニメのスタイルに慣れた我々だからこそ

当たり前のように見ていられるわけで、国外からの見え方は違ってきます。

それに加え3Dアニメーションとなると

立体感が生まれることによりその存在は2D と実写の間のような印象となります。

これにより2Dで使えた止めによる間が3Dでは違和感になってしまうのです。

恐らく2D と見間違うほどのトゥーンシェーダーなどの物は大丈夫かもしれません、

がそうでも無い限り必然的に「3Dにおける自然なアクティングとは何か?」

というお題にぶつかるのです。



この点においてアメリカのアクティングに対する考え方は非常に深いです。

一体どのタイミングで目をほんの少し動かすべきか、どういったジェスチャーが世界で

共通して理解されるものなのか、といった疑問を真剣に考え続けてきています。

それは伝えようとする努力が当たり前の環境で育ってきたからだと私は思っています。

さらに加えアメリカは多人種国家なので文化の違いを超えるものを作ることが

日常的に当たり前なのです。



こういった観点で見ればこのアメリカと日本の文化の違いと

アニメーションに対するアプローチの違いが見えてきます。

つまり単に日本がアメリカにアクティングの点において劣っているというような

まるで勝負事のような見方をしてはいけないのです。



歴史的な目的、見せる相手がそもそも違っていたのです。



しかしこれから先日本の3Dアニメーションが日本のみならず

海外をターゲットにした場合

自分とは違う文化をもった人々に受け入れるために

アクティングにおいて今以上のリサーチが必要になってくることは

避けられないのではないでしょうか。

4/17/2015

テリーソング氏がPIXARインターンに入った際のデモリール



私の数人いる御師匠のうち元祖のTerryのリールです。

彼はピクサークラスの初級クラス、つまりバウンスィングボールやピルなどをメインの課題としたクラスで私の先生になってくれた方でした。

非常に熱意がありそれでいて優しいとてもナイスな方で今でも非常に尊敬しています。

以前のミーティングイベントの際に彼のリールについて少し触れることがありましたが

今回ご本人の許可を得まして私のブログにてかれがPIXARインターンに入った際の

リールを公開させていただくことができました。

彼からすれば学生時代のこっ恥ずかしいものであるでしょうが

「役に立つのであれば光栄です」とのことで許可をくださいました。

今回このリールで見ていただきたいのは「アイディア」の大切さです。

いかにアニメーションが上手くとも見ている人に伝わらないアクティングチョイスや

ストーリーセティングでは魅力がないのです。

彼のまだアニメーターとしては半人前だったにも関わらず

魅力を放つアイディアがとても良い参考になると思います。


4/10/2015

モヤモヤクリアーミーティングの中継

Anitoon初視聴者参加型イベント

モヤモヤクリアーミーティングの中継&録画ビデオはコチラです。

開始時間

日本 4月12日 夜9時~
米  4月11日 朝5時~

      ↑間違い...。

4/06/2015

プレイブラストの仕方(Mayaでの動画出力)


アニメーションをとりあえず画面で見える映像のままでいいので動画にしたい。

という時MayaだとPlayblastというものがあります。

アメリカのアニメーションスタジオなんかだったりするとレンダリングなどもせずに

このPlayblastだけで十分だったりします。

もとめられている実力はアニメーションなので綺麗に見せるライティングや

動きを滑らかにするモーションブラーは逆に邪魔と判断されることもしばしば...。

そんなわけでとりあえずリールを作るうえでこれだけできればとりあえず形にはなるので

Mayaでの動画出力方法がよくわからないというかたはこれだけ押さえておきましょう!






追記

動画内で使用しているQuicktimeプレイヤーでの出力をする場合
QuicktimeProの購入をする必要がありました。
購入先
3600円と微妙に安いようなそうでもないような値段ですがアフターエフェクト無しでもある程度の編集はコレで簡単にできてしまうのでオススメです。