アメリカ、サンフランシスコにあるアカデミーオブアートという大学でPIXARクラス(現役のピクサーアーティストが講師。)を受講し、そこで学んだ3Dアニメーションの重要な基礎、その後アニメーターになった後に得た知識を中心に掲載しています。3Dアニメーションを始めてみたい初心者の方、すでにプロでありつつも知識をシェアしたい方、そんなアニメーター全般のためのブログです。初心者の方はラベルにある[Maya入門からのアニメ講座]をチェックしてください。知識無しでも1から3Dアニメーションを始められるような内容になっています!Twitterアカウントは右のタグからどうぞ。アニメーションオンラインスクールAnitoon Academiaを運営しております。インストラクターとのビデオ通話により週一、12週間でアニメーションの基礎を学ぶことができます。スキルアップを望まれる方はコチラもどうぞよろしくお願い致します。
1/24/2015
(学生さんへ)仕事でアニメーターを目指す上での日米の違い。
どうもヨーヘーです!
以前日本に帰国した際
「ピクサーも日本のスタジオもどっちも好きなので、日本でキャリアを積んでからアメリカにいってみたいのですが可能でしょうか?」
という学生の方に会いました。
きっと同じような思いをもってらっしゃる学生の方も多いかと思ったので
今回は、改めてこの点について僕の考えを書こうと思いました。
まず...日本でアニメーターとしてのキャリアを積んでアメリカで通用するのかしないのか。
これは僕個人の意見になりますが、日本でプロとして活躍しそれなりに見ごたえのある作品をつくれたのならばそれはアニメーターとしての能力を証明したことになります。
アニメーターとして生きていく資格をとったような状態です。
つまりアメリカでも通用する資質をもっている状態といったほうがいいでしょう。
しかしそれが実際に即戦力になるかと言うと、また意味が違ってきます。
まず勘違いしてはいけないのは日本の野球界のように日本は米(メジャー)よりレベルが低いと思ってはいけません。(これはきっと野球界においても同じ)
ハッキリ言って、アニメーションスタイルがまず違います。
つまり日本のプロ、アメリカのプロを両国のスタジオでポンと入れ替えていきなり機能するかといったらしません。
もともと両方好きでしっかりと学んでいれば話は別ですがアニメーションをただ見ているのとそれについて学ぶのでは意味が違います。
ここで改めて「アニメーターの仕事とは何か?」について考える必要があります。
ものすごく簡略化してみると...
プロのアニメーターはお金をもらうためにアニメーションをします。
そのお金はクライアントからもらいます。
クライアントはそのアニメーションで視聴者を満足させてお金を集めます。
クライアントは視聴者の満足するアニメーションなくしてはお金が集められません。
つまり、アニメーターはクライアントの求めるスタイルのアニメーションがつくれなくてはお金を貰うに値しないのです。
ここで言えることは
何処へ行こうとアニメーションを愛する心があればいずれ通用するが、その国その場所で求められているものをしっかり理解しなくては、求められているアニメーションを提供できない。
つまりすぐには仕事にならないということです。
じゃあ日本でプロになってからアメリカにはいけないのか!?その逆も無理なのか!?
というと、いえいえ、全然そんなことはありません。
そういう方もいらっしゃいます。
ただまた一から学びなおすつもりでいけばなんとかなると思います。
実際のところ一からというほどでもなく恐らく30%くらい自分が使っている知識を新しい知識へと入れ替える作業になると思います。(当方日本の仕事もオンラインで時々やっております)
なのですでに学んだ知識が完全に無駄になるかといったらそんなことはなく、
バックボーンが無い学生に比べればかなり有用になると言えます。
ただ一から学びなおすくらいの姿勢でいかなければならないのは言うまでもないでしょう。
新しいものを吸収するために初心に戻ってプライドを捨てろってことですね。(゚Д゚)ノ⌒*ポイ
ただし、日本にしろアメリカにしろアニメーターになるということはまず大変です。
(自分も現在アニメーターで居ること自体大変です。)(;´Д`)ハァハァ
日本とアメリカどっちが楽かなんて本当に知っているひとはいません。
なので自分がやりたいものにしっかり的を絞ってそこに地道に向かっていくことが大切です。
仮に将来の夢とは違うスタイルのスタジオに入ろうとも、
それもアニメーションの一環なのであれば
直線でなくとも一本の道で繋がっているものだと思って真剣に全力をつくすべきです。
そして空いた時間ゲームしてないで目標のアニメーションを見るかオンラインクラスをとって学ぶなりいろいろするのです。
そうすればひょっとしたら日本とアメリカのアニメーションスタイル両方伸びていくかもしれません。
学生の方のために付け加えるとすれば
デモリールをまず作ることです。
モノがあればプロに見せられます。見せれば生の声をもらえます!
ということで、お互い頑張りましょう。(*ゝω・`)ノ
Labels:
USアニメーション事情
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