8/25/2013

ノーマンリグの使い方。

リグのカスタマイズに関しての話を早くUPしたいところなのですが

人型のリグを使ったことがない人にいきなりペアレントなどの話をしても

困惑させてしまうと思うので今回はノーマンを例に簡単なリグの触り方について説明しています。


特にIKコントローラーとFKコントローラーに関しては初めての方には若干ややこしいかと思うので

こちらの動画でどういったものなのかについて知っていただければと思います。

*5:20のところでIKのことを間違えてFKと言っているところがあります。ややこしくしてしまい申し訳ないですが、ここだけ「あぁ間違えてるのね。」と理解してみてください。(汗)

8/23/2013

人型タイプのリグ紹介

今回は人型キャラクターのリグが欲しいけれど見つけ方が分からないという方のためにいくつかのリンクを紹介しようと思います。



      「ノーマン」               「ネイキッドノーマン」






















私の母校Academy of Art University のピクサークラス向けに作られたリグだと聞いています。ローポリゴンで作られているため非常に動作が軽く、フィジカルな動きのあるアニメーションなどでは重宝します。会話のシーンでもそこまで問題はありませんが他のリグにくらべて
リップシンク(口の動きを音声に合わせる作業)での動作範囲に限界があります。
見た目がシンプルな故にフィジックスがちゃんとできていれば、それがしっかりと見た目に反映されます。ピクサークラスの先生達は基本的にノーマンを学生に使わせ、他のリグは「シェイプが見づらい」という理由で使用許可をしてくれないほどです。サッパリしすぎていますが個人的にもこれが一番お勧めのリグです。↓こちらからどうぞ。
https://drive.google.com/folderview?id=0BxAjbRYYp40hNGh0cGZ6RVdpazQ&usp=sharing

※関節の隠れているネイキッドノーマンも追加しました。



http://www.romanim.com/norman_database.php

http://skadloori.blogspot.com/

↑上記の二つのリンクではノーマンのモディファイ(改造)されたバージョンがUPされています。

ノーマンは基本的にこういった加工をほどこして使うためのベースだと思ってもいいでしょう。
それ故にエディットも他のリグに比べて簡単です。




「モーフィアス」


http://www.joshburton.com/projects/morpheus.asp
フェイシャルが十分に充実していてノーマンに比べて感情表現がしやすい傾向があります。ただハイポリで重たいためノーマンに比べてプレイブラストをする際に時間がかかります。標準で顔のモディファイがしやすいようにコントローラーが付いているのでブレンドシェイプなど面倒な作業無しである程度まで人相を変えることができるのが嬉しいところです。
短所としては身体のアウトラインがクリアーでなくボコボコしているのでアニメーションとしてのシェイプが見えずらいです。これはある一定以上のレベルになってくると聞こえ以上に問題になってきます。その他にアイブリンクをする際に眼球の向きを上げ下げするとまぶたまでもが一緒になって動いてしまいます。これはかなりいらないサービスで、アイブリンクを綺麗に仕上げても身体のアニメーションを少しやり直したりすると見る方向と共にまぶたも大々的にやり直すハメになります。
見た目がノーマンよりもカッコ良くコントローラーはマルカムほど複雑ではないので初心者のうちはこのモーフィアスを選びがちですが実はこれが僕が一番進めたくないリグです。(自分も過去にだいぶ使っていました…。)





「マルカム」


コントローラーの数が半端じゃないです。
「限りなく限界の無いリグを使いたい!」という方にはコレです。
フェイシャル、指と手など細かい部分のアニメーションがどこまでも操作できます。
個人的には頭の大きさに比べて体がとても長細いのが欠点だと思っています。ウェイトバランスを保つうえで実際の人間よりもだいぶ大げさにポーズを作らないと見た目がアンバランスに見えやすいです。カートゥーニー色の強いアニメーションをやりたい方にはより価値を発揮するんではないでしょうか。

マルカムはこちらのアニムスクールのページにてダウンロードできます。
http://www.animschool.com/DownloadOffer.aspx

Proceed to Download Agreement Pageと描いてあるリンクが一番下にあるのでそちらを
クリックしてください。。
無料会員登録が必要ですが利用上の注意点に目を通す必要があるだけです。
(内容はたしか首を切り落としたりなど残酷なシーンやセクシュアルなシーンに使わないこと、
とかだった気がします。)

お気づきかと思いますがこのリンク先ではPicker というツールもダウンロード可能です。
これはものすごく便利なものなのでぜひ使ってみてください。


「ボニー」



http://www.joshsobelanimator.com/#!bonnie-rig/c1k6j
いかにもアメリカンなムチムチしたお姉さんです。
フェイシャルはかなり良い感じです。リップシンクもしやすく口元と眉毛は十分に動きます。
頬がもう少し上下できればそれ意外ではとくに文句はないのですが、
身体はデザイン上、上半身と下半身のサイズがだいぶ違います。
激しいフィジックスのショットなどになるとその変がバランス的に問題になってくるかもしれません。




              「モーマンorノーフィアス」




こちらは私が勝手に自作でつくったものなんですが、頭はモーフィアス体がノーマンというミックスされたリグです。
体は軽い重さのモーフィアスで顔はフェイシャルがそこそこなモーフィアス。
意外と使い勝手がいいです。

頭の移植方法、服や肘を隠す方法はまた別の回にご紹介しようと思います。

こんなところでしょうか?

他にも沢山のリグがネット上にはありますがとりあえずここで紹介させていただいたものだけでもデモリールを作る上では十分です。

※ここで掲載しているものは全て問題なく個人利用できるものばかりですがこれ以外の一定のリグには注意が必要です。I animate というオンラインスクールでは提供しているリグを使ってリールを作れるのは実際にI animateのクラスを取っている学生のみとしています。例えば自分はI animateを受講していないのに、受講している学生友達からリグをもらってリールに使ったりしてしまうと、いざデモリールを提出した際に学生登録が無いことがバレて悪い印象を持たれる可能性があります。(I animateの先生はPIXARやDreamWorksのアーティストですからバレます。)ということでこの点に関しては十分に注意しましょう。





8/22/2013

第7回 アンティスィペイション実践編



どうもご無沙汰しております。

プライベートのほうがドタバタしすぎていたためになかなか更新ができませんでした。(-_-;)

今回は前回解説させていただいたアンティスィペイションの実践編です。

まずは動画を見ていただいてその後にGoogleドライブにUPしてあるリグをダウンロードしてください。

ここで紹介している課題はどれも私が学生時代に実際にピクサークラスでやらされた宿題です。

一見シンプル過ぎて面白みが無いかもしれませんがやったことのないものがあった場合は是非

一度ご自身の手でチャレンジしてみてください。

シンプルだからこそ大切な基礎をしっかりと見つめ直すことができるチャンスになりえます。

    


コチラ↓がピルのダウンロード先です。

https://drive.google.com/folderview?id=0BxAjbRYYp40hS2xiWDdFbTVSZE0&usp=sharing

前回のバウンスィングボール同様Mayaを単独で開いてからインポート、もしくはリファレンスエディターにて取り込んで使用してください。









8/07/2013

第6回 アンティスィペイションの力

さて今回はAnticipation というお題です。

実は私が説明してきている内容はアニメーション12の法則といって

アニメーションを作るうえでは欠かせない12のルールに沿ったものになっています。

ただその12の言葉を並べたところで深く理解することは困難です。

分かっていてもそれを実際に作品で活かせるかどうかはその利点をちゃんと理解しているか

どうかとういうことになります。

今回もその12のルールの内の一つ Anticipation アンティスィペイションです。

これは日本語で言うところの予備動作でしょうか。

直訳しても"予備動作"にはなりませんのでこれを使うのはアニメーションの話をしているときだけにしましょう。(^_^;)(アメリカでもこれはアニメーターにしか分からない使い方です。)

いい例がグールグルイメージで見つかりましたのでコチラを見てください。


この画像の場合一人の人間が両足で踏み切ってジャンプをしています。

ニュートラルの姿勢からジャンプにいきなり移行したらもちろん不自然なアニメーションになりますね。

この間にあるジャンプをするための予備動作こそがアンティスィペイションなんです。

「こんなもん言われなくても忘れねぇよ」と思う方も居るかもしれません。

しかしこれはジャンプを例に出しているからこそ当たり前のように見えるのであって

実は小さな動作のなかにもコレと同じ要素が沢山詰まっています。

そしてそれが料理のスパイスのようにちゃんと効いているか効いていないかで作品の上質さが

決まるということです。

さてここからたまたまYoutubeで見つけたTangled 塔の上のラプンツェルの動画がそれなりに良い例になりそうなので今回はその動画を利用しつつご説明します。

※注意:ビデオでうざったいほどアンティスィペイションと言っているんですが他に説明方法がわからないので多様しています。m(_ _)m



I'm using this Disney animation movie clip for educational reasons. I do not claim copyright to this video.




8/02/2013

第5回 コンタクトフレームの大切さ。(+スクワッシュ&ストレッチ)


今回はコンタクトフレームという着地とジャンプ時の蹴り出しに関係する御代です。

これもまた3Dアニメーションを扱う上で非常に重要な要素となっています。

しかし、この主題に関しては「ピクサーのやり方」的要素があるので

人によっては鵜呑みにしにくい点もあるかもしれません…。

が、しかし可能であればそれをあえて一度実践してみてください。

そうすることによって少なくともそれまで目を向けなかった点を

改めて考えるチャンスにはなり得るかと思います。

答えはその経験の後にだすことで個々にベストなものが見つかるのではないでしょうか。




↓コチラから今回使っている伸縮可能なバウンスィングボールをGETできます。
https://drive.google.com/folderview?id=0BxAjbRYYp40hYnhVVVJQandUb00&usp=sharing

注意: 残念ながらMaya 2013 以上でなければ開けません。(2012でも開けるかも…。)

ただこのBallファイルは少しバグがかっていまして(代えがなくて申し訳ない)そのままオープンすると多少の誤作動が発生します。Mayaで新しいSceneを一旦開いてから「リファレンス」にて取り込んで使ってください。

もし私の作ったアニメーション付バウンスィングボールをオープンする場合はSceneファイルとBallファイルを同じフォルダに入れてください。もしそれでも開けない場合はリファレンスエディターにて取り込んでください。

「リファレンスとしてのデータの読み込み方がわからない」など作業工程でお困りの方はコチラ↓のビデオを見てください。

アニメーションを始められる段階までの作業工程を説明したビデオです。






この次は「ピルアニメーション」に移行します。